大きな政府を志向する「自民党」を糺す!
本年10月、消費税増税の実行を決定した自民、公明両党ですが、12月12日、平成26年度税制改正大綱を決定しました。減税メニューもありますが、結局減税を穴埋めすべく増税メニューもしっかり存在します。
自民党は、いつもアクセルとブレーキを同時に踏み込み、自らがデフレ脱却の最大阻害要因となっています。
◆条件付き減税措置
中心は、10月1日に決定した「民間投資活性化等のための税制改正大綱(秋の大綱)」に盛り込まれていた企業減税となっています。
しかしいずれも企業が設備投資をしたら、給与を増額したらという条件付きの減税措置です。
政府は、企業に消費税増税という重荷を背負わせながら、投資をせよ、給与を増額せよとさらに重荷を背負わせようとするご都合主義です。
(1)生産性向上設備投資促進税制の創設
企業が平成27年度末までに、先端設備等を導入した場合、即時償却か5%の税額控除を認める。(それ以降平成28年度末までは4%となり、企業に早期の投資を促します)
(2)所得拡大促進税制の要件緩和
企業が給与総額を2%(現行5%)増やした場合、増加分の10%を税額控除する。(適用条件を、平成25~26年 度は「2%以上」、27年度は「3%以上」、28年度までは「5%以上」とするなど、早期の適用が有利となる)
◆減税を相殺する増税
(1)自動車取得税廃止の代りに軽自動車税増税
車体課税の見直しについては、消費税率10%への引上げ時に自動車取得税の廃止が決まっていることから、軽自動車は、平成27年4月以後に新規取得される新車から、自家用車は1万800円(現行7,200円)に1.5倍に引き上げられます。自家用貨物車が4,000円から5,000円に引き上げられます。
(2)個人住民税は給与所得控除制度が見直され、上限額が適用される給与収入が現行の1500万円(給与所得控除の上限額245万円)から、平成29年度分が1,200万円(同230万円)に、30年度分からは1,000万円(同 220万円)になる。(事実上増税)
(3)消費税の簡易課税制度のみなし仕入率について
(a)金融業及び保険業を第5種事業とし、そのみなし仕入率を50%(現行60%)とする。
(b)不動産業を第6種事業とし、そのみなし仕入率を40% (同50%)とする。(事実上増税)
◆軽減税率の導入の条件は、消費税10%への増税
注目されていた生活必需品の消費税率を低く抑える軽減税率の導入については、「税率10%時」に導入という文言で決着しました。公明党の公約の軽減税率の導入は、消費税10%増税とセットとなっています。
そもそも8%から10%への増税は、行ってはなりません。公明党は国民生活より自らの公約を優先させるのでしょうか。
◆自民党は大きな政府・重税国家すなわち国家破綻へと導く
これに先だつ平成25年度税制改正大綱においても、増税メニューが並んでいます。
主な増税項目として
(1) 所得税の最高税率の見直し・・・現行の所得税の税率構造に加えて、課税所得4,000万円超について45%の税率を創設。
(2)相続税・贈与税の見直し・・・相続税の基礎控除について、現行の「5,000万円+1,000万円×法定相続人数」を「3,000万円+600万円×法定相続人数」に引下げ。相続税の最高税率を55%に引き上げる等、税率構造の見直し、増税をかけています。
◆大川隆法 新・日本国憲法試案の意義
来年度一般会計の予算案の中で、初めて社会保障費が総額30兆円を超えました。このままですと社会保障費とそれを負担する税金は青天井となるでしょう。福祉国家は必然的に大きな政府となります。
民主主義の最大の欠点は、バラマキ政策(大きな政府)が集票活動(選挙活動)と一体化するという点にあります。
人類はこの克服にまだ成功していません。
幸福実現党大川隆法総裁によります「新・日本国憲法試案」の第11条「国家は常に、小さな政府、安い税金を目指し、国民の政治参加の自由を保証しなくてはならない」この条文こそ、民主主義最大の欠点の克服を促すものです。
※新・日本国憲法試案
http://special.hr-party.jp/policy2013/constitution/
幸福実現党は、行き過ぎた福祉国家は、重税国家となり、国家破綻がその終着駅であることを認識しています。バラマキ政策=集票の誘惑を乗り越え、未来を間違わないために、正論を訴え続けてまいります。
(文責:幸福実現党岐阜県本部政調会長 加納有輝彦)