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朝鮮半島版《2012年問題》とは何か?

12/1の産経新聞は「来年、北朝鮮が奇襲攻撃 韓国国防相が可能性を指摘」という記事を掲載しています。(http://p.tl/WtAi

同記事によれば、韓国の金国防相は1日、北朝鮮が来年、金正日総書記の後継者、金正恩氏への権力継承作業に伴う政治的な不安定さや経済難などのため、北朝鮮が韓国に武力挑発を行う可能性があるとして警戒を表明しています。

金国防相は、北朝鮮が故金日成主席の生誕100周年の来年を「強盛大国の大門を開く年」と位置付けていると分析し、国内の行き詰まりを打開する「突破口」を開こうと考え、韓国の隙を突いて「奇襲攻撃」をかけてくる恐れがあると指摘しています。

来年2012年は世界やアジアの主要国の指導者が変わる「特異年」であり、世界の激動や紛争の勃発が懸念されています。

北朝鮮では、2012年は「金日成生誕100周年、金正日70周年、金正恩30周年」となる記念の年であり、「強盛大国の大門」を開く年として、「核武装」などによる軍事大国化を進めており、韓国に対して朝鮮統一の軍事行動に出る事態も予測されています。

更に、韓国も来年2012年に大統領選が予定されており、現在の親米保守の李明博大統領から革新系の大統領に変わる可能性もあり、朝鮮半島の緊張感が一気に高まっています。

また、最近、韓国紙では、北朝鮮の情報管制の隙をついて、北朝鮮に関するリアルで重要なニュースが頻繁に報道されています。

例えば、11/14の韓国紙『中央日報』は「自殺者多い北朝鮮、毒薬を幸福薬として販売」という記事を通じて、悲惨な極貧状況に追いやられている北朝鮮の一般民衆の実態を報じ、以下のようなインタビューが紹介されています。(http://p.tl/MBdK

「現在、北朝鮮では食糧配給がきちんと行われていない。韓国が送ったコメ・生活必需品などは金正日(キム・ジョンイル)の妹・金敬姫(キム・ギョンヒ)労働党軽工業部長が流用している。生活が苦しいため自殺する人たちが多い。毒薬が‘幸福薬’という名前で取引されている」(平壌居住40代女性)

「病院で薬が出るケースはほとんどない。普通の人たちは薬を買うのが難しい。万能薬と知られている麻薬を手に入れて使う。お金さえあれば誰でも簡単に手に入る」(平壌近隣居住50代男性)」

日々の生活の苦しさから逃れるために自殺する人が後を絶たず、毒薬が「幸福薬」という名で売られ、本物の薬は手に入らず、麻薬を薬代わりに使用する。

そして半分以上の国民が国外脱出を望んでいる――何という惨(むご)く、悲しい現状でしょうか。まさに「生き地獄」そのものです。

そうした国民の苦しみをよそに、金正日総書記、そして、その後継者である金正恩は、自分達の独裁権力維持のための核兵器の開発に狂奔しています。しかも、そのミサイルの照準が向けられているのは、紛れもなく、この日本です。

日本のマスコミは、サッカーの北朝鮮戦だけでなく、そうした「狂気の隣国」の実態を、もっとしっかりと報道すべきです。

幸福実現党は、まさにそうした迫りくる国難から、国民の生命と安全を守りために、「毅然とした国家」を取り戻すために、立党しました。

そして、「惨たらしい」までの圧制の下で呻吟する北朝鮮の人々を、一日も早く救わなければなりません。

そうした「正義と気概ある国家・日本」の再建こそ、私たち日本人のみならず、アジアと世界の人々の「大いなる希望」であることも知らなくてはなりません。
(文責・矢内筆勝)

やない 筆勝

執筆者:やない 筆勝

幸福実現党総務会長兼出版局長

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