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国際平和を脅かす中国とイランの不気味な連携

今、核兵器開発が国際的に大きな問題となっているイランと中国との経済的・軍事的結びつきが国際的な問題となっています。

11月16日、『大紀元日本』が「中国、イランを中東の軍事基地へと構築=米外交誌が警告」と題し、「中国政府はイランを中東における軍事基地として構築し、米国との対立陣営の重要なパートナーとして位置づけている。14日付の米外交専門誌「フォーリン・ポリシー」(電子版)が指摘し、米政府の警戒を呼びかけた」と報じています。 ⇒http://www.epochtimes.jp/jp/2011/11/html/d42930.html

記事では、イランと中国の協力関係は石油や天然ガスといったエネルギー面だけに止まらず、中国政府はあらゆるルートでイランへの戦略・軍備的支援を行い、イランの核関連開発に助力し、巡航ミサイルと弾道ミサイルの技術も提供していたことが指摘されています。

中国がイランとの軍事的結びつきを深めている理由として、以下の3点を挙げたいと思います。

(1)中国の「シーレーン防衛」のため 中国は13億人という莫大な人口と急成長を遂げる経済活動を支えるため、エネルギー確保に必死になっています。

中国が尖閣諸島周辺のイラク並の石油埋蔵量を誇る油田を狙っているのも、このためです。

そのため、中国にとっても「シーレーン」(国々の経済活動を維持する大動脈である海上交通路)を守ることが国家の生命線になっています。

中国の「シーレーン」は日本と同様、ペルシャ湾とホルムズ海峡が重要な戦略拠点となっています。

特に、ホルムズ海峡は、中国にとってはイランの原油を中国本土に運ぶため、日本にとってはアラビア原油を日本本土に運び出すために必ず通らなければならない「チョークポイント」(関所)の一つです。

シーレーンとチョークポイントを守るために、中国はペルシャ湾に面する国であるイランとの関係強化を図っていることは明らかです。

(2)中国のエネルギー拠点としてのイランを守るため 中国はイランから石油を輸入し、自国の膨大な需要の一部を賄っています。

英紙フィナンシャル・タイムズ紙によると、イランから中国への石油輸入は増加の一方にあり、昨年1年間の輸入総量は293億ドルに達しており、2009年度比40%増となっており、イランとの蜜月関係がうかがわれます。

米国によるイランへの金融制裁により、ドルなどの通貨で石油購入代金の決済ができないため、中国とイラン両国は物々交換の貿易システムを編み出し、国際的制裁の網をくぐり抜けています。

中国は人権や倫理感を行動理念の基盤においておらず、石油資源を確保するためなら独裁国家や独裁者との付き合いも辞さないのが常です。

このことは、中国がカダフィ政権と良好な関係を築いてきたことからも明白です。(カダフィ大佐死亡後は、中国外務省の盧沙野アフリカ局長が「(カダフィ大佐は)中国の友人ではない」と語り、露骨な変わり身に国際的批判を浴びています。)

同記事には、米有力上院議員チャールズ・シューマー氏の言葉として、「彼らは常に自分の利益を一番に考えている。たとえそれが世界危機につながることを意味しても、まったくおかまいなしだ」という言葉を紹介しています。

イスラエルとの対立から、世界最終戦争に繋がりかねないイランの核開発に密かに肩入れをする中国に対して、世界から批判が高まっています。

(3)中東に展開するアメリカ軍を牽制するため ペルシャ湾、アラビア海周辺にはアメリカ海軍の第5艦隊が展開しており、中東の有事に対して原子力空母と空母艦載機を即座に展開できる能力を有しています。

中国がイランに軍事拠点を作ることは、アメリカを牽制することに繋がります。

しかし、おおっぴらに軍事的な協力関係を結ぶことはアメリカの疑念を呼ぶため、秘密裏に行われています。

中国が、アメリカとの対決姿勢を強めようとしていることは、中東でも太平洋・南シナ海・東シナ海にいても同様です。

米海兵隊が豪北部への駐留が決定したことからも明白なように、アメリカは、すでに中国との対決姿勢をアジア・太平洋において強めようとしています。

日本は、自国だけの平和に浸ることなく、自国の発展と繁栄を守るために、世界情勢の構図をいち早く理解し、日米同盟を基軸としつつ、中国の覇権主義に備えていく必要があります。
(文責・矢内筆勝)

やない 筆勝

執筆者:やない 筆勝

幸福実現党総務会長兼出版局長

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