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プーチンの核使用に欧米警戒、終末兵器「ポセイドン」とは【前編】

https://youtu.be/zg6jipGtxJM

幸福実現党党首 釈量子

◆世界核戦争の危機

ウクライナとロシアの戦争は世界核戦争に拡大するかもしれない、という危機的状況になってきました。

ウクライナ軍が東部のロシア支配地域に攻勢をかけていましたが、9月30日、プーチン大統領はウクライナ東南部四州の併合を宣言しました。

そして、10月1日の演説の中で「ロシアの領土を守るためにあらゆる手段を講じる」「第二次世界大戦で米国が日本に対して核兵器を使用したことが前例をつくった」と発言しました。

このプーチン大統領の発言は、言い換えると、「ウクライナ東南部四州はロシアの領土になったのだから、これ以上攻撃してきたら核兵器を使用するぞ。第二次大戦では米国も同じように日本の抵抗を抑えるために原爆を落としただろう」ということです。

この発言を、米国はかなり真剣に受け止め、バイデン大統領は10月6日、「プーチン大統領が冗談を言っているわけではない」「核兵器によるアルマゲドン(世界最終戦争)のリスクは1962年のキューバ危機以来、最も高くなっている」と話しています。

◆「キューバ危機」とは

1962年、米国のケネディ大統領と、ソ連のフルシチョフ大統領の時代に、ソ連がキューバに核兵器を配備しようとしました。

アメリカの「前庭」のようなところにソ連のミサイルが置かれたら、アメリカのほぼ全土が射程に入ります。

結局、ケネディが、キューバをアメリカ海軍で海上封鎖して「ソ連がミサイル基地を撤去しなければ、ソ連との戦争に入る」と強気に出たところ、ソ連はミサイル基地を引き上げ、かろうじて核戦争の危機は回避されました。

第二次大戦で広島・長崎に核を落とされて以降、核戦争の危機が最も高まったのがこの「キューバ危機」と言われます。現在の状況は、そのキューバ危機と同じだ、ということです。

◆対立構図の変化

10月8日、ウクライナ南部にあるクリミアとロシアを結ぶクリミア橋で爆発が起きました。ロシアはこれをウクライナによるテロだとして報復攻撃し、ウクライナ全土にミサイル攻撃しました。

北大西洋条約機構(NATO)は、ロシアの報復攻撃を厳しく批判し、NATO高官に至っては「ロシアが核兵器を使用すれば、ほぼ確実にNATO加盟国が『物理的な対応』を行う」という踏み込んだ発言をしています。

これは、抑止力を高めるための発言だとは思いますが、ロシアとの直接対決を避けるというこれまでの基本路線が徐々に曖昧になっているのは危険な兆候です。

「ウクライナvsロシア」から、「ウクライナとNATO vsロシア」の対立構図に変わり、アルマゲドン(世界最終戦争)が現実のものになる可能性が高まっています。

◆ロシアの終末兵器「ポセイドン」とは

こうした状況の中、10月2日、イタリア最大の日刊新聞「ラ・レプッブリカ(la Repubblica)」で次のような報道がありました。

「NATOの情報機関が、ロシアの原子力潜水艦ベルゴロド(K-329 Belgorod)が北極圏の白海(White Sea)にある基地を出発し、カラ海(Kara Sea)に向かっている。そこで、ロシアが『ポセイドン』の実験を行うかもしれないと、同盟国に向けて警告を出した。」

この報道をきっかけに、「ポセイドン」という言葉が世界中に広がりました。日本でも報道が出始めています。

「ポセイドン」とは、ギリシャ神話に出てくる海と地震を司る神様の名前でが、NATOが恐れている「ポセイドン」とはどのような兵器なのでしょうか?その実体を見ていきたいと思います。

後編では、核魚雷「ポセイドン」の特徴から見て参ります。

(後編に続く)

釈 量子

執筆者:釈 量子

幸福実現党党首

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