日本には台湾を守る責任があるこれだけの理由【前編】
幸福実現党外務局長 及川幸久
◆中国人民解放軍の台湾占領映像
今回のテーマは、「日本には台湾を守る責任があるのではないか」ということです。
いま、台湾は中国の人民解放軍に狙われています。
人民解放軍は香港を攻め落とそうとするときにも、香港と同じ街並みをつくって軍事演習する映像を撮っています。
同じように中国に台北の街並みと台湾総督府の建物をつくって、そこに攻めていく軍事演習のビデオもつくっています。
まず、その人民解放軍のバックにいる中国共産党の思考回路をあらためて確認してみたいと思います。
◆中国共産党の二つの問題点
第一は「科学万能主義」です。
中国共産党は科学の進化を大変重視しています。それが宇宙開発、武器開発、特にバイオです。
例えばウィルスを人工的につくれるのであれば、それを生物兵器にする。普通は戦争でもそれは使ってはいけないというのが「善悪の思想」です。
ところが「科学万能主義」という考え方には、「善悪の思想」がありません。科学でできるものだったら何をやってもよいというのが「科学万能主義」です。
もう一つ、中国共産党の思考回路にあるのは「強制収容所」です。
民主国家であれば政府に対して反対を言う人がいてそこに議論があっていいわけですが、中国共産党の下では政府に従わない国民はいてはいけないわけです。
従わない国民は強制収容して、最終的にはジェノサイド、大量虐殺する。それがチベット、ウイグル等で行われてきました。
◆中国の世界戦略
ところが、世界に対する戦略は全く違います。その戦略は、中国が世界のメシア、救世主になるということです。
途上国は、アメリカ、ヨーロッパが開発したワクチンは高いので買えません。中国は開発したワクチンをタダで配っています。
他にも一帯一路のプロジェクトとして、道路や高速道路、ダム、空港を中国が造ってあげています。こうして、アジア、アフリカ、南米の貧しい国々にとって中国は救世主になっているのです。
この戦略は見事に当たっており、先進国は中国によるウイグルの人権問題を批判していますが、批判している国が少ない理由はここにあります。
◆現代のヒトラー
このように多くの途上国は、中国をメシア扱いしていますが、これに対して幸福実現党の大川隆法総裁は今年『メシアの法』という本を出しました。
『メシアの法』大川隆法著/幸福の科学出版
https://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=2697
この本のなかで、「習近平は決して世界のメシアではない、偽メシアです」と訴えています。
台湾については「中国の台湾侵攻を放置して見て見ぬふりをしていたらヒトラーが順番に国を取ったと同じことが起きる」と指摘しています。
これはどういうことかというと、第一次大戦後、ドイツでヒトラーが台頭すると周りの国を取り始めました。
フランス領のラインラントであったり、オーストリアに住んでいるのは、ドイツ人だからという理由で周りの国の領土を取り始めたのです。
他にもチェコスロバキアのズデーテン地方に住んでいるのもドイツ人であると領土の割譲を要求しました。
武力侵攻ではなく要求ですが、これに対して当時の世界の覇権国だったイギリスのチェンバレン首相は、ズデーテン地方の割譲まではいいだろうと認めてしまいました。
その代わり、これが最後だと言ってヒトラーもわかりましたと約束しました。しかし、ドイツはその後すぐにポーランドに侵攻しています。
最終的には、ごくわずかの中立国が残っただけでヨーロッパはドイツに侵攻され、イギリスは最後に残って孤立しました。これが歴史的な事実です。
習近平を現代のヒトラーに当てはめるとしたら、今度は中国共産党によって起こると警告しています。
(後編につづく)
執筆者:及川幸久