サラリーマンの平均給料を20%上げる方法【後編】
本日は、「サラリーマンの平均給料を20%上げる方法【後編】」をお送りいたします。
サラリーマンの平均給料を20%上げる方法
https://www.youtube.com/watch?v=bLpG02fywNM
幸福実現党外務局長 及川幸久
※下記は要約したものです。詳しくは上記の映像をご覧下さい。
◆シンガポールから学ぶ政府系ファンドの役割
既に「無税国家」的なスタイルを採っている国がシンガポールで、「テマセク」「GIC」という2つの政府系ファンドがあり、実はここが抜群の運用益を出しているのです。
そこから出た収益を既に政府予算に組み込んでおり、シンガポール政府予算の20%はこの運用益から成り立っています。
具体的には、2019年度のシンガポール政府歳入のうち、2つの政府系ファンドが稼いだ収益を組み込んだ政府予算額が日本円で約1兆3800億円に上ります。
一方、シンガポールの法人税収は約1兆3400億円、所得税収は約9,500億円で、政府系ファンドの収益の方が高く、シンガポール政府の収入源として一番の稼ぎ頭になっているのです。
そして、この2つの政府系ファンドによる収益がある分、シンガポールの法人税、所得税はとても税率が低く、先進国の中でも最も低い部類に入っています。
このテマセクとGICは世界トップ級のファンドマネージャーを集めており、運用させていますが、株式市場、債券市場、為替取引での運用のみならず、不動産投資等も国内だけではなく、日本を含む全世界で行っています。
◆「無税国家」によって我々の暮らしはどうなるか
こうした多岐に渡る投資運用によって、年率15~18%位のリターンで回していますが、最終的には税金が要らなくなった場合、具体的に私たちの生活はどうなるのでしょうか。
例えば、私たちの給料から6~10%の所得税の天引きがなくなるということは、実質的には、出世していなくても自分の給料が6%~10%くらいアップしたのと同義になるはずです。
また所得税のみならず、消費税もなくなったら、合計して20%給料がアップしたことになり、消費景気が確実に上向いていくはずです。
更に、企業の法人税がなくなれば、企業はその分のお金で設備投資を増やし、雇用を増やし、従業員の報酬を上げることが出来るようになり、更に経済が力強く成長していくわけですね。
すると、国民一人一人の中に「もっと努力して勤勉に働いて、自分の収入を増やそう」というモチベーションが生まれてきます。
こうした「勤勉の精神」を国民が自発的に発揮することによって、生まれた富を蓄積して世の中を良くすることこそ、資本主義の本来の姿なのです。
◆政府の株式会社化こそ「配当国家」の姿
松下幸之助氏はこの富を生み、蓄積し、増やしいくという「ダム経営」の発想を、企業経営のみならず、国家経営にも応用すべきだという主張をされていました。
もし日本政府が1,000兆円規模の積立金を持つことが出来、シンガポールの政府系ファンドのように世界トップクラスのファンドマネージャーを使うことが出来たら、どのようなことが起こるか考えてみてください。
低く見積もっても年率5%の運用益、年50兆円の収益は確実に生まれますが、今の日本の税収が約60兆円だとすると、大半をなくすことができるのです。
最終的には、運用収益だけで税金が一切必要なくなるどころか、お金が余ってくるようになり、その余剰金を「配当」として国民に配る「配当国家」が誕生するのです。
配当国家とは、まさに政府が「株新会社化」したようなものであり、松下幸之助氏はここまで言及されていたのです。
◆国家公務員の給与にも民間の論理の導入を
政府が株式会社化するということは、民間と同じ論理が働くので、政府で働く国家公務員の給与もGDPと連動型にすべきです。
近年、民間セクターの給与はものすごい勢いで下がり続けていますが、一方で、国家公務員の給与は毎年上がり続けていて、国家公務員の給料は民間の給料の約1.5倍という統計が出ています。
しかし、日本経済が30年間も長期のスランプ状態にもかかわらず、国家公務員だけは毎年給料が増え、民間は毎年給料が減っていくという現状は全くもっておかしいはずです。
そうではなく、国家公務員の給与をGDP連動型にすることで、国家公務員も勤勉の精神を発揮して、GDPを増やすような減税政策主体の政策立案を行うはずです。
◆「無税国家」を目指す保守政党が日本には必要
まとめると、まず国家が率先垂範で税金の無駄遣いをなくし、節約をし、それらを蓄積運用することで、減税できるようになっていき、それが行き着くと「無税国家」までいくことが出来るのです。
そしてこれは決して「絵に描いた餅」ではなく、とてもリアリティがあります。
特に日本では、今の増税路線によって、このままいくと実質的にも社会主義国家に陥ります。
様々なものが無償化され、一見好ましいように思えるかもしれませんが、それは国家によって国民が飼われている状態で、国家によって働き方も生き方も全て決められていくような世界だと言えます。
それを阻止するのが、勤勉の精神による真なる資本主義です。
日本でこの真なる資本主義を訴えているのは、唯一の保守政党、幸福実現党しかありません。
執筆者:及川幸久