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親日国ポーランドの重要性

文/HS政経塾4期生 幸福実現党 大阪本部副代表 数森圭吾

◆経済成長 真っただ中にある「ポーランド」

作曲家のショパンが生まれた国であり、文化においても有名なポーランドですが、近年、首都ワルシャワには近代的な建物や商業施設が次々と建てられています。

同国は2013年時点で21年連続プラス成長という経済成長の真っただ中にある国なのです。

◆地政学的にも重要なポーランド

ポーランドは過去、ワルシャワ条約機構という旧ソ連を中心とした軍事同盟に参加する旧共産圏の一員であり、東側の拠点となっていました。

しかし1989年に民主化され、その姿は急激に変化しています。同国は現在EUに加盟していますが、ドイツ・ウクライナ・ロシアなどの国の中間あたりに位置し、地政学的にも重要な意味を持った国となっています。

◆日本ブームに沸くポーランド

このポーランドでは剣道など日本の武道がブームとなっており、日本語を勉強している人が増えているそうです。

ポーランドの名門大学であるワルシャワ大学で最も人気のある学科は「日本学科」。この学科に入るための倍率は30倍を超えるそうです。

日本の食文化も広く受け入れられ、「AJINOMOTO」や「NISSIN」が販売している日本語表記の即席麺が大人気となっています。

また日本企業のポーランド進出も進んでおり、企業数はこの10年余りで3倍にもなっています。

◆日本とポーランドの絆

1795年から1918年までポーランドは帝政ロシアの支配下にありました。このとき10万人ともいわれるポーランド人がシベリアに送られました。

その後1917年にロシア革命がおこり、ロシアは内戦状態に突入。シベリアに残された多くのポーランド人は極寒のなかで命を落としていったといいます。

この過酷な状況のなかで多くの孤児が生まれました。ポーランドはこれらの子供たちを救うべく、アメリカやイギリスなどに、助けを求めるための救命嘆願書を出しましたが各国からの返事はありませんでした。

そんななか、唯一返事を返した国が日本だったのです。結果、765人の孤児が日本へ運ばれ、大阪や横浜に2年間滞在することとなったのです。

◆ポーランド孤児が忘れない「日本のおもてなし」

当時の日本は大正時代。決して豊かといえる状況ではなかったと思います。

しかし、シベリアの衛生状態の悪い環境で過ごしていた孤児たちは日本において適切な医療を受け、民間からはお菓子や文房具、玩具がたくさん送られほか、慶應義塾の塾生たちが孤児たちのために音楽会まで開催したそうです。

さらに日本全国からは寄付がよせられ、その額は現在の5億円に上りました。

これらの「日本のおもてなし」によって、2年後、孤児たちがポーランドに帰国するときには765名だれ一人欠けることはなく、泣いて別れを惜しみ、出港する船の上では日本の国旗を振りながら、全員で君が代を斉唱したそうです。

その後ポーランドに戻った孤児たちは、1929年にワルシャワで「元孤児の会」を結成。日本での出来事を語り継ぎ、日本への感謝を忘れなかったといいます。

2002年に天皇皇后両陛下がポーランドを訪問された際、高齢となった元孤児たちがお迎えに駆けつけ、日本への感謝を述べてくれたそうです。

このように90年以上の昔の出来事が現在も日本とポーランドをつないでくれているのです。

◆恩返しをしてくれたポーランド

その後、日本に対して恩を感じてくれていたポーランドは第二次世界大戦において、極秘情報を日本に提供してくれます。

1945年、連合国のトップがヤルタ会談にて戦後の世界秩序について話し合いました。

この会談でソ連が日本に侵攻することが決定されたのですが、この極秘情報をソ連と同じ連合国側であったポーランドが入手し、敵国側である日本に秘密裡に教えてくれたのです。

また、阪神淡路大震災のときには、被災した日本の子供たちをポーランドに招待してくれたというエピソードなどもあります。

◆ポーランド外交の重要性

親日国ポーランドとの関係性をより深めることは、今後の日本にとって非常に重要であると考えます。

ポーランドは歴史的にドイツ・ロシアと深い関係をもっており、日本が持っていない情報や人脈があると考えられます。

ドイツはEU経済を支える主要国であり、ロシアは北方領土などの日露問題を抱える相手国であると同時に、様々な世界情勢に大きくかかわる国です。

この二国との関係性を密にするためにポーランドは非常に重要な役割を果たしてくれる可能性があるのです。

また、意外なことにポーランドが北朝鮮問題に対して力を発揮してくれる可能性があります。

もともと共産圏であったポーランドは北朝鮮と国交がありましたし、昨年まで北朝鮮のポーランド大使だった金平一(キム・ピョンイル)は金正日前総書記の異母兄弟でもあるように、両国には浅からぬパイプが現在も存在しているといわれています。

先日、安倍首相は北朝鮮による日本人拉致の再調査中止を発表しましたが、ポーランドは「北朝鮮による拉致問題の解決で日本を支持する」と表明してくれていました。

今後、ポーランドとの関係を深めることによって、日本が抱える北朝鮮問題解決への糸口が見えてくるかもしれません。

今後、国際社会のなかで日本がリーダーシップを発揮していくためにも、ポーランドは日本がパートナーとすべき重要な国の一つであることは間違いないでしょう。

数森圭吾

執筆者:数森圭吾

HS政経塾4期生

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