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沖縄――視野を広げることで「真実」は見えてくる

文/幸福実現党・政務調査会 佐々木勝浩

◆沖縄からの抗議の電話

先日5月17日の「沖縄県民集会」ですが、下記の動画がインターネットにアップされました。

「オール左翼」の5.17沖縄県民大会【沖縄最前線!】

その直後、沖縄から抗議の電話がかかってきたのです。

「自分は、5月17日の沖縄県民集会に参加したが、なにが『オール左翼』だ!自分は左翼でもなんでもない。なんで沖縄県民を『オール左翼』だと決めつける!」

声の主は相当、怒り心頭で、確かに、沖縄に住んでいる人からすれば「オール左翼」と言われるのは、心外かもしれません。

どう返そうか、一瞬迷いましたが、これも「対機説法」です。

「私も当日参加しましたが、沖縄県民の方だけでなく、大阪、北海道、三重、千葉など、全国の労働組合の人たちが参加していました。それを『オール左翼』と言っているんです。」

「でも自分は左翼でもなんでもない!」

「そうですね。あなたは沖縄の方であり純粋に参加したのでしょう。」

「そうだ。だから左翼ではない!」

「私たちが言いたいは、翁長知事が前から『オール沖縄』という言葉を使い、あたかもオスプレイや米軍の辺野古移設に対して沖縄県民の全てが反対であるかのような印象操作をしているので、それを打ち消す意味で『オール左翼』という言葉を使い批判しているんです。」

「いや沖縄県民は、約80%が米軍反対だ。」

「私がつかんでいる感覚では、米軍反対は半分ですね。米軍を認めるような発言をするとすぐ左翼が攻撃し言論を封殺するので米軍反対派の声しか聞こえていないだけです。だから『オール沖縄』ではありません。」

「そんなことはない。米軍反対派がはるかに多い。」

他にも、普天間基地の辺野古移転が出来ない理由など話したのですが、ずっと平行線は続きました。そこで私は視点を変えました。

◆沖縄を思う気持ちは同じ

「ところであなたは沖縄をどうしたら幸せにできるかを考えて頑張っているのですよね。それは私も同じです。私だって沖縄県の人たちに幸せになってもらいたいから活動しているのです。その思いは同じです。」

日本を中国に差し出そうとする確信犯は別にして、お互いに「沖縄を愛している」という「同じ原点」に立つと、相手も自然と声を和らげ、聞く耳を持つようになりました。

「米軍がない方が沖縄にとっては良い、それはわからないわけではありません。しかし1980年代にフィリピンは、米軍を追い出した後、中国がそれまでフィリピンが領有していた海域をどんどん取ってしまいました。最近は人工島を造って軍事基地にまでしています。」

「う~ん!?」

「中国は台湾だって2020年くらいまでに取ろうとしているし、沖縄だって中国のものだと最近は言っています。」

「台湾を2020年までにとると言ってるの?」

「邪魔な米軍がなくなれば、中国は沖縄だって取りやすくなります。中国だって頭が良いですから米軍に弾丸は撃ちません。国連に働きかけ米軍を沖縄から追い出す画策をしているんですよ。」

【参考】――「中国、アルゼンチンなど少なくとも6カ国が沖縄の米軍基地に関し、沖縄の人々の自己決定権や土地権、環境権、女性の人権などが侵害されているとし、米国に改善を勧告したことが19日分かった。(5/20琉球新報)」

私は続けました。

「チベットやウイグルだって中国の自治区になり、人権侵害しています。このままでは沖縄も同じようになる方向に向かっているし、だから私は沖縄を守りたいと真剣に考えています!」と確信を込めて伝えました。

その後、「原発は賛成か、反対か」の質問を受け、「日本の経済を考えれば原発は、再稼働すべき」とはっきり申し上げましたが、最初のような反発は返ってきませんでした。

試しに「また沖縄に行きますから会いますか?」と聞いてみると、「それはごめんだ」という様子で、最後は「いろいろと教えていただきありがとうございました」と電話は切れました。

◆視野を広げることで「真実」は見えてくる

今回の教訓は、沖縄の「閉ざされたマスコミ報道」の中で生きていると、知らず知らずに左派の感化を受けてしまうということです。

「世界観が沖縄だけ」であれば、それは米軍がない方が良いに決まっています。しかし「もっと広い視野」で世界を見れば、沖縄を狙っている国の存在が見えてきます。

沖縄という空間から視野を広げることができれば、どんな選択をすべきか自ずと見えてくるのです!こうした啓蒙活動が沖縄には必要なのかもしれません。

佐々木 勝浩

執筆者:佐々木 勝浩

幸福実現党 広報本部スタッフ

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