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68回目の終戦の日を迎えて

8月15日は68回目の終戦の日です。先の戦争で祖国のために戦われた英霊の追悼と我が国の平和と繁栄を祈念申し上げます。

◆英霊顕彰は日本の文化に根付いている

毎年、終戦の日には、昭和天皇による玉音放送が流れた正午に高校野球の夏の甲子園大会の試合中でもプレーが中断され、黙祷を捧げます。そして、日本武道館では、全国戦没者追悼式が行われます。

くしくも、この時期はお盆とも重なります。全国各地でお墓参りや法要が行われ、先祖の霊を慰霊するのが日本の風習にもなっています。

日本人の多くは「無宗教」と答える方が多いようですが、お盆やお彼岸のお墓参りをしない人はいません。

つまり、先祖供養は日本の文化に根付いているのです。古代から、日本ではお盆には先祖の霊が霊界から戻ってくると言われており、手厚く供養することが習わしとなっています。

こうした宗教的背景があることを欧米人や中国人は理解していません。筆者が奇異に感じるのは、無神論国家である中国が、靖国神社の参拝に対して批判をしていることです。

霊やあの世を信じず、宗教を信じていないのならば、日本の首相や閣僚の靖国参拝批判をすることはおかしなことです。

◆靖国焼き払い計画を救ったドイツ人神父の言葉

当初、GHQは日本の宗教事情を全く理解していませんでした。靖国神社を焼き払ってドックレース場にしようとした案もあったほどです。

当時の欧米人は、日本人を「ジャップ」だとか「イエロー・モンキー」だと侮辱していました。恐らく、有色人種の信仰など全く歯牙にもかけていなかったのでしょう。

こうした「越権行為」に対して、宗教家からの反論がありました。

ドイツ人のブルーノ・ビッテル神父は、ローマ教皇庁代表であり、上智大学学長でありましたが、GHQの蛮行に対して以下のように具申しています。

「もし靖国神社を焼き払ったとすれば、その行為は米軍の歴史にとって不名誉きわまる汚点となって残るだろう。(中略)我々は、信仰の自由が完全に認められ、神道、仏教、キリスト教、ユダヤ教などいかなる宗教を信仰する者であろうと、国家のために死んだ者は、すべて靖国神社に、その霊を、祀られるようにすることを進言する」

この言葉は、上智大学の渡部昇一名誉教授などが紹介しているので有名ですが、ビッテル神父の具申により靖国神社が救われたのは事実です。宗教家ならではの説得力ある具申であると言えます。

また、筆者が記してきた日本の文化に対して、イタリア人の日本文化研究家であるヴルピッタ・ロマノ教授(東京大学留学経験あり。ナポリ東洋大学院で日本文学の担当教授を務めた)は、「国のために命を捧げた人たちのみたまをひとつの神社に合祀し、国の守り神として国民全体で守るという発想は、日本文化の素晴らしい成果」だとしています。

同教授は、英霊に対して「彼らの行為を国民の誇りとし、後世に模範として伝えることである」とも主張しています。つまり、英霊の犠牲は国民全体の神聖なる遺産であると言及しているわけです。

◆公式参拝には英霊への感謝と尊敬の念を

政治的原則に立ち返れば、一国の首相が戦争で亡くなられた英霊を追悼するのは当然であり、諸外国から文句を言われる筋合いはありません。中国や韓国の批判は内政干渉であり、一蹴するべきものです。

首相ならば、そうした批判に対して威厳を持って反論をして欲しいものです。ところが、首相をはじめとする主要閣僚は靖国参拝を自粛するというではないですか。それで本当に英霊が喜ぶと思うのでしょうか。

国家のために勇ましく戦った方々に対して失礼ではないでしょうか。英霊の方々は、「靖国で会おう」を合言葉に散華されました。また、護国の鬼となって祖国日本のために命を捧げてきたのです。

英霊は、政治家の心や姿勢を見ています。自分たちの子孫が、諸外国の圧力によって参拝を自粛するような姿を見て泣いていることでしょう(参考文献:『公開霊言 東條英機、「大東亜戦争の真実」を語る』)。悔しがっていることでしょう。

安倍首相をはじめとする現職の政治家の皆様。政権維持は理解しますが、霊人からは全てその魂胆がお見通しだということはご理解下さい。

幸福実現党は宗教政党です。信教の自由を守り、「神の国」である日本の良き文化を継承し、世界に冠たる宗教大国にすることを主張もしています。

また、宗教政党であるからこそ、政治や外交的側面に加えて宗教的側面からの政策提言ができます。英霊の顕彰が宗教行為を伴っている以上は当然のことです。

参拝は神聖なる宗教行為であり、英霊への尊崇と感謝の念を届けることが本質です。

そこには、無神論国家や日本を貶めようとする勢力からの批判は関係ありません。政権を維持するための配慮も関係ありません。その意味で、靖国参拝問題を世俗の論理でこれ以上政治問題化させてはなりません。

幸福実現党は、終戦の日に合わせて「大川談話」を発表して、「河野談話」と「村山談話」の無効化宣言を行いました。そして、宗教的側面から英霊の顕彰を行うために、赤坂の政党本部にて「終戦の日 英霊への慰霊と感謝の集い」を開催します。

日本の誇りを取り戻すためには、上記のような宗教的側面からのアプローチも不可欠なのです。(文責・静岡県本部幹事長 中野雄太)

中野 雄太

執筆者:中野 雄太

幸福実現党 静岡県本部幹事長

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