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「メタンハイドレート革命」でエネルギー自給の道を創れ!

◆エネルギー自給は日本の長年の課題

日本が近代化する過程で抱え続ける未解決の課題、それが「エネルギー資源の自給」です。

戦前、産業発展によって強国化する日本を恐れたアメリカが、石油の対日禁輸等の措置を取り、日本は「自衛」のために戦争に追い込まれた――

これこそが「欧米の植民地主義からのアジア解放」という目的と共に、大東亜戦争開戦の背景にあります。

現在も、中国が南シナ海の実効支配を着々と進めており、いつシーレーンが分断され、日本の石油輸入が断たれるか、予断を許さない状況です。

しかしながら、日本は相も変わらず、エネルギー資源のほとんどを他国からの輸入に依存し続けているのが現状です。

◆メタンハイドレートとは?

そんな中、日本にエネルギー革命をおこすと言われる「メタンハイドレート」が近年、脚光を浴びています。

「メタンハイドレート」とは、「燃える氷」と呼ばれ、天然ガスの主成分であるメタンガス(メタン分子)を水分子が低温・高圧状態で結晶化したものを指します。

水とメタンを分解すれば、今すぐ天然ガス火力発電所で燃やして発電することができ、また都市ガスとして各家庭で使うことも出来ます。

日本の周辺海域で既に天然ガス国内消費量の100年分以上はあるだろうと言われています。

自給体制が整えば、現在のように輸出国の言い値で資源を輸入し、高い電気代やガス代を払う必要がなくなります。

電気・ガスのコストが格段に安くなることで日本経済を下支えし、更に日本が天然ガスの輸出国になることも夢ではありません。

◆探査が進むメタンハイドレート

実際、太平洋側を中心にメタンハイドレートの実用化に向けた探査が着々と進んでいます。

2013年3月には、愛知県沖の南海トラフ海域において、海底下の地層の圧力を下げ、メタンガスを水から分離して取り出す「減圧法」によって産出試験が成功。世界初の快挙となりました。(8/7 フジサンケイビジネスアイ)

一方、日本海側でも2013~15年度に海底調査が計画されており、7月まで新潟県、石川県沖合の2カ所の海域で音波を使って水深500~2000メートルの海底を探査し、資源量などの調査が行われています。(8/8 建設工業新聞)

また、今まで発見されている場所以外にも、メタンハイドレートは日本海海域全体に存在する可能性が高く、「日本海側のメタンハイドレートこそが日本にとって大きな希望となる」という説が近年、有力となっています。

◆日本の希望――日本海側のメタンハイドレート

青山千春氏は著書『希望の現場メタンハイドレート』(ワニプラス)の中で、太平洋と日本海のメタンハイドレートの違いについて次のように述べています。

「太平洋側のメタンハイドレートは主に、深い海底の更にそこから300~700メートル掘っていって、ようやく見つかります。

しかもメタンハイドレートが分子レベルで砂とまじりあっている。当然、見つけにくく採りにくく、更に砂と分けるのにコストがかかる。」

「対照的に日本海側は主に、太平洋側よりずっと浅い海底にメタンハイドレートがそのまま露出しているか、せいぜい100m以内を掘れば存在し、純度90~99%の白い塊で存在しています。」

要するに、日本海側の方がコストは格段に安いということです。

更に日本海側は熱分解起原のメタンハイドレートであるため、地球が動いている以上、日々、新しく生成される可能性があります。

まさに「無尽蔵」に湧き上がる宝物が、日本海側の海底に膨大に眠っているのです。

◆メタンハイドレート実用化を阻む大きな壁

しかし、日本海側のメタンハイドレート開発を阻む大きな壁が存在します。それは「既得権益」の壁であります。

2001年に組織された官民学共同のMH21が中心になって研究開発が進められています。

その研究対象である太平洋側に予算を付けたことで、その後、新たに確認された日本海のメタンハイドレートが有望であっても、MH21に関係する官僚や民間業者、学者等の既得権益が頑強に抵抗し、長年、進展を見せなかった経緯があると言われています。

実際に、太平洋側には今まで500億円を超える予算がついていますが、日本海側の開発には2013年に入ってようやく11億円の予算がついた状況です。

◆実用化の道を拓く気概ある民間分野

一方で、日本の民間部門は、メタンハイドレートの実用化に向けて積極的です。

例えば、清水建設は日本海側と同じ表層型メタンハイドレートの採掘方法をロシアと共同開発しています。

また、大林組のプロジェクトチームは、メタンハイドレートと大陸棚を活用した「地底黄金郷建設構想」といった壮大な地下都市開発を首都圏沿岸部の大陸棚をモデルに本気で検討しています。(『俺たちに不可能はない』中経出版)

◆メタンハイドレートの本格実用化によって日本は大きく変わる!

民間には、メタンハイドレートの本格実用化に向けた大きな構想力と高い技術力が既にあります。

後は、日本政府がリーダーシップを取り、メタンハイドレート開発の領域で世界ナンバーワンを採る大きなビジョンで民間を主導する姿勢が必要です。

原発再稼働と共に、メタンハイドレートの本格実用化が早期に実現すれば、日本にとっては「鬼に金棒」であり、経済成長の大きな原動力となるでしょう。

「メタンハイドレート革命」は、日本を取り巻く外交・安全保障環境を劇的に変化させ、日本を「世界のリーダー国家」へと押し上げる推進力になります。

あとは政治家がどれだけ既得権益のしがらみにとらわれず、一刻も早くメタンハイドレートの開発を断行するかにかかっています。

しかし、現状、既得権益や官僚などのサボタージュ、日本のエネルギー自給を疎む海外の圧力等に、安倍自民党が絶えられるかどうか、はなはだ疑問を感じます。

今こそ、日本の国益のため、未来のために、しがらみにとらわれず、チャレンジしていく力が必要です!(文責・幸福実現党山形県本部 城取良太)

しろとり 良太

執筆者:しろとり 良太

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