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日本は「独立国家」として、独自の戦略を打ち出せ!

8月15日、アメリカの知日派によって発表された報告書「日米同盟:アジアにおける安定の礎」、通称「アーミテージレポート」が発表されました。⇒http://csis.org/files/publication/120810_Armitage_USJapanAlliance_Web.pdf

本レポートについては、「第3次アーミテージ報告」――今こそ、日米同盟を基軸として、世界の平和と繁栄を築く時!でも紹介されていますが、本レポートを読む限り、対中国抑止戦略に「日本とロシアの協調関係」について、全く触れられていないことが気になります。

本レポートは「対日政策の勧告・提言書の性格も併せ持っている」ものであり、非常に重要です。(8/16 産経)

本レポートは、日本に対して、インド、オーストラリア、フィリピン、台湾との関係の重要性について指摘しており、また、韓国との協力関係についても多く言及があります(これは当然、対北朝鮮戦略上でも重要な関係だからです)。

確かに、これらの国々との協力関係は非常に重要ではありますが、幸福実現党としては、『The Liberty』10月号でも指摘されているように、「ロシア」との関係を良好に保つことも非常に重要であると考えます。

アメリカからすると、ロシアは基本的にEUと対峙するヨーロッパ方面の国だという認識の方が強く、中国の覇権主義にさらされる東アジア情勢の平和安定にとって、「必ずしもロシアはキーポイントではない」という認識なのかもしれません。

少なくとも、中国の覇権戦略にロシアが軍事行動等を共にするとは、あまり考えていないものと思われます。

確かに、ロシアは現在、東アジア方面に向けて、領土拡張の野望は持ち合わせているとは思えません。また、中露の関係も問題がないわけではありません。

ただ、日本としては、今後、中国と尖閣諸島を巡る争いが悪化した場合、ロシアもその動きに便乗し、北方領土の実効支配を強化する等の行為に出てくるなど、北からはロシア、南からは中国、そして日本海側からは北朝鮮や韓国から同時に圧力をかけられたり、侵略的行動に出られ、力を分散させられるような事態を避けなくてはなりません。

やはり、日本としてはロシアと敵対関係にならないよう、友好関係を構築しておくことは非常に重要です。

今後、幸福実現党が主張しているように、ロシアとの友好関係を築き、中国に対する抑止力向上を図る戦略を取る場合、アメリカとの見解の相違が問題として浮上する可能性があります。

少なくとも、日米同盟が日本外交の基軸であることを押さえた上で、ロシア外交の戦略を立てるべきです。

アメリカとの関係を盤石のものにしておかなければ、逆にアメリカの不信を買い、日米同盟の大きな危機を招く可能性もあるからです。

その上で、日本は自らの安全保障にとって「ロシアとの友好関係が重要である」という独自の認識に立ち、外交努力を尽くすべきです。

また、エネルギー関係では、メタンハイドレートの開発についても、同レポートは「日本とアメリカが協力して開発を進めるべき」と述べていますが、日本のメタンハイドレートは「日本の中心の南側(Methane hydrate deposits off south-central Japan)」にあると表現されています。

これは経産省主導で予算をつけて開発中の「南海トラフ」にあるメタンハイドレートを意味していますが、実はアメリカは、韓国が「我が国固有の領土」である竹島近海で進めているメタンハイドレートの研究開発に出資しています。(青山繁晴著『ぼくらの祖国』p266)

また、現在、調査が進むにつれ、日本海側にもメタンハイドレートが多く埋蔵されており、むしろ日本海側の方が開発が容易で、実用化が早いことが指摘されています。

同レポートが、日本海側のメタンハイドレートに触れなかったのは、渦中の「竹島」近海で、韓国が進めているメタンハイドレート開発に米国が協力しているからではないかとの疑問も湧いてきます。

仮に、彼らが確信的に「日本海側」のメタンハイドレートへの言及を避けたのだとすれば、日本海側に目を向けさせたくなかったということです。

アーミテージ氏が主導で書き上げたレポートですので、全体的に非常に親日的で、ある意味で日本に対する「善意」に溢れた文章のように見えますが、彼らは当然、アメリカの国益のために、日本とどう付き合うべきかを考えています。

日本は独立国として、毅然たる外交戦略を持ち、行動すべきです。
(HS政経塾第2期生 兼 幸福実現党東京第5区支部長 曽我周作)

そが 周作

執筆者:そが 周作

政務調査会 都市計画・インフラ部会長・HS政経塾第2期卒塾生

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