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プーチンは侵略者なのか?マスコミが報じないウクライナ危機の真相【第3回】

https://youtu.be/A4E221cNSRY
(2月8日収録)

幸福実現党党首 釈量子

◆バイデン外交の問題点

では日本はどうすべきでしょうか。ここで注目したいのは、トランプ大統領との違いです。

ロシアに融和的だと国内で批判されていたトランプ大統領の時代には、ウクライナ危機が起こらずに、バイデン政権になって起きている、ということです。

トランプ大統領は、プーチン大統領と個人的な信頼関係を築きながら、ロシアとあまり敵対しないように配慮していました。

同じことは、北朝鮮にも言えます。金正恩氏と歴史的な会談を行ってから、北朝鮮のミサイルはピタリと止みました。これは、中国を牽制することにもつながっていました。

しかし、バイデン大統領になってから「民主主義国家」対「権威主義国家」の対立軸を打ち出し、中国や北朝鮮に加え、ロシア、そしてイランへの圧力を強めています。

バイデン氏になってから、世界の分断は進み、戦争のリスクが高まっています。

バイデン氏は就任後、ロシアに対しては、大統領選への介入を理由に金融制裁を行ったり、ロシアの外交官を国外退去しました。

さらに、ウクライナとの共同軍事演習を行うなど、米ソ冷戦時代のような外交を展開しています。

そして気が付けば、ロシアをどんどん中国側に追いやってしまっているわけです。日本は、こうした構図を理解する必要があります。

中露はいわば「偽装結婚」であり、ロシアは戦いたくない、ヨーロッパも紛争を抑止したい、ウクライナのゼレンスキー大統領でさえ、バイデンのパニック的な対応に迷惑し、「煽っている」と言っています。

日本が見抜かなければいけないのは、プーチン・ロシアの本質です。

ロシア正教を復活させた信仰者であり、無神論国家中国の習近平氏とは精神性が全く違います。

そして、2月8日にマクロン氏に伝えたようにプーチン大統領は、「ロシアは欧州の一部だ」といって、敵ではないと、仲間入りしたいわけです。

◆日本は日露平和条約を締結すべき

幸福実現党は、日本政府がアメリカに対して、中国に焦点を絞るべきであり、アメリカの「中露二正面作戦」を改めるよう、提案すべきだと思います。

大川隆法党総裁は、1月9日の講話で、バイデン外交の売りである「民主主義国家」対「専制主義国家」の対立軸では限界があり、ロシアを味方に引き入れて信仰ある国々が手をつなげば、無神論国家・中国に勝てる可能性が出てくる、と指摘しています。

プーチン氏は、中国には、極東地域への侵略や、北極圏に影響力を伸ばそうとしていることなどについて今でも警戒をしています。

できれば、日本との関係を強化し、経済的な結びつきや安全保障上の結びつきを強めたいと考え、交渉の余地を残し続けていることに注目すべきでしょう。

日本は大局を見て、軽々に、バイデン外交政策に追随すると、今度は日本も、南西方面で中国と対峙しつつ、北方領土にミサイルを配備しているロシアも相手にせざるを得なくなり、中露「二正面作戦」を取らざるを得なくなってしまいます。

下手をすれば日本が戦場になる可能性もあります。逆に、ロシアと手を組めば、北朝鮮を抑えることも可能となります。

幸福実現党としては、北方領土問題を棚上げしても、ロシアと平和条約を締結すべきだと考えています。それは、「第三次世界大戦」にもつながりかねない構図ができるのを止めるためです。

またロシアをG8に入れるよう動き、西側の仲間にすべきです。日本にできることはそれほどありませんが、これは大きな貢献になります。

日本が、ロシアとの関係を再構築し、中露「分断」の方向に舵を切るべきだと考えます。

釈 量子

執筆者:釈 量子

幸福実現党党首

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