土俵際の習近平国家主席、大中華帝国崩壊への序曲【前編】
幸福実現党党首 釈量子
◆中国で続く水害と三峡ダム崩壊の危機
中国で異常な気象現象などいわゆる天変地異が相次いでいます。
まず、揚子江(長江)流域の河川氾濫で大洪水が発生しています。
揚子江は中国大陸を西から東へ横断し、荊州から武漢、そして上海へとそそぐ、全長6300㎞、世界第三位の大きな河川です。
その中流域には世界最大規模と言われる三峡ダムがあり、5月から続く豪雨によって決壊寸前という衝撃的な状況になっております。
もし、三峡ダムが決壊した場合、約30億トンの土砂崩れが発生すると言われています。
その破壊力は長江中流域から東シナ海河口にまで至り、中国最大の経済都市・上海は完全に崩壊するとも予想されます。
そうしたダム決壊による壊滅的な被害を防ぐために、警告なしでダムからの放水を行ったようです。
しかし、決壊せずとも甚大な被害を免れることは出来ず、すでに中下流域には甚大な洪水被害が広がってしまいました。
もう一つ、中国には「黄河」という有名な河川がありますが、こちらでも今年第2号の洪水が発生しています。
今後も増水は続くとみられ、黄河沿いのダムではいずれもすでに氾濫警戒水位に近づいていると言われています。
中国当局によれば、今回の洪水によって22日までに27の省で被災者が4500万人以上、直接的な経済損失だけで1兆7,000億円に達すると発表されています。
しかし、中国政府の隠ぺい体質からすれば、実際の被害は約10倍以上ではないかと指摘する識者の意見もあります。
◆「黄色角竹バッタ」と「クルマバッタモドキ」による蝗害(こうがい)
また、天変地異の二つ目が蝗害(こうがい)、バッタ被害についてです。国連食糧農業機関(FAO)の最新情報によれば、アフリカからインドにかけてのサバクトビバッタの動きは一時的に鎮静化しつつあるようですが、別種のバッタによる中国での被害が本格化しています。
まず、ラオス最北部のポンサーリー州で発生したバッタで、「黄色角竹(きいろつのたけ)バッタ(Yellow Spined Bamboo Locust:YSBL)」という名称のバッタが、中国国境を越え、雲南省で大暴れしています。
7月末の段階で、既に雲南省の約9000haに被害が広がっており、現時点では森林地域の被害がほとんどです。イネ科の植物等を食い尽くす性質があり、稲作やコメの品種改良が盛んな雲南省にとっては大変危険な存在だと言えるでしょう。
雲南省では、万単位の人員と無人ドローンを駆使し、バッタを食い止めるのに躍起になっております。
それもそのはず、2年前にもこの「黄色角竹バッタ」がラオス、ベトナム等で大量発生、農作物に甚大な被害が出た経緯があります。一つの群れが数千万匹の大群で構成され、一日に人間300万人分の食料を食べ尽くすとも言われております。
また中国随一の穀倉地帯である東北部でも「クルマバッタモドキ」という別種のバッタが活発に農作物を食い荒らしており、アフリカ~インド・パキスタンを席巻してきた「サバクトビバッタ」侵入の可能性もいまだ否定はできません。
一般的には、暴風雨等の頻発によって、バッタの大量発生も促されるため、中国全土で起こっている水害は蝗害(こうがい)に影響を与えながら、中国に襲い掛かっているかのようです。
その他にも季節外れの雪、巨大な雹やあられ等、異常な事象は中国全土で起こっており、何らかの天意を感じざるを得ません。
(つづく)