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北朝鮮が弾道ミサイル発射準備?――日本は「撃たせない」選択を!

http://hrp-newsfile.jp/2017/3271/

HS政経塾6期生 須藤有紀

◆米韓が防衛力を強化

9月4日、アメリカと韓国は、米軍の原子力空母や戦略爆撃の朝鮮半島沖派遣に向けた協議に入ったと、韓国国防省が国会の国防委員会で明らかにしました。

同省は、北朝鮮によるICBM(大陸間弾道ミサイル)再発射の可能性があるとして、THAAD(高高度防衛ミサイル)の発射台4基を、南部星州に追加配備することも発表しました。

北朝鮮の6回目の核実験を受けて、米韓の緊張は増しています。

◆日本に向けて再びミサイル発射?

日本も他人ごとではいられません。

8月に金正恩朝鮮労働党委員長が、太平洋を目標に「弾道ミサイルの発射訓練を多く行う」などと表明していることから、核の脅威をアメリカに誇示するため、再び日本に向けてミサイルを発射する可能性もあります。

韓国の情報機関である国家情報院によると、北朝鮮が行った6回目の核実験では、咸鏡北道豊渓里(ハムギョンブクトプンゲリ)にある核実験場の「2番坑道」が使われたと言います。

2番坑道は今回の実験で陥没した可能性がありますが、現在核実験場には1度も使われていない3番坑道の準備がほぼ完了し、4番坑道が整備中となっています。

次のミサイル発射に向けて、着々と準備が進められているのです。

◆与野党が非難決議

この緊迫した情勢の中、日本政府は国民を守るための決断をできずにいます。

5日午前には閉会中審査を行い、政府側は、「軍事行動を排除しない米国を支える姿勢を強調し、経済制裁とあわせて北朝鮮への圧力を強め、対話に向かわせる」という従来の答弁を繰り返すのみでした。

これでは北朝鮮の軍事行動を抑えることはできません。

憲法9条によって武力を放棄している日本は、北朝鮮に武力で対抗することができないため、非難や抗議を重ねたところで「どうせ口だけだろう」と相手にされないのです。

銃を持った強盗に、丸腰の人間が抵抗できないように、口だけで国を守ることはできないのです。

◆今必要なこと

北朝鮮のミサイル発射を止めるために、今必要なのは、北朝鮮に対して抑止力を強化することです。

具体的には、

(1)憲法前文の「平和を愛する諸国民」に、北朝鮮はあてはまらないとし、憲法9条適用除外をすること。

(2)非核三原則を撤廃し、米原子力潜水艦の国内停泊や核シェアリング、自衛隊の核装備で抑止力強化をはかること。同時に、核シェルターの設置を早急に進めること。

(3)防衛費を臨時増額し、早急にミサイル防衛体制を強化すること。

などです。

日本政府は、同じような議論を繰り返すのではなく、北朝鮮の脅威から国民を守るためにはどうしたら良いのか、北朝鮮にミサイルを撃たせない方法は何か、といったことを具体的に考えるべきです。

そして、上記3点について、実行を早急に決断すべきです。

いみじくも、日本国を任された日本の政治家であるならば、政治家生命より国民の生命を守るため、勇断をしていただきたいと、切に願います。

【参考】
北朝鮮、弾道ミサイル発射の兆候 韓国国防省など報告(9/4朝日新聞デジタル) 
http://www.asahi.com/articles/ASK9452PGK94UHBI019.html

米朝の偶発事態を懸念、対話求める声も 衆院閉会中審査(9/5朝日新聞デジタル) 
http://www.asahi.com/articles/ASK9524DPK95UTFK002.html

須藤有紀

執筆者:須藤有紀

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