「いじめ」は解決できる!【1】
幸福実現党・政務調査会 佐々木勝浩
先日のニュースファイルで、「いじめの問題」を取り上げました。
いじめは絶対に許さない!
http://hrp-newsfile.jp/2016/2924/
「いじめ」をこの世からなくすため、子供達や保護者の希望になることを願い、私がいじめ問題に取り組んだ時の体験をご紹介いたします。
◆私の苦い体験
私が、いじめ問題に取り組んだきっかけは、苦い体験があったからです。
10年前の話ですが、2006年当時、私が勤めていた会社の社長から、「中2の娘がいじめで不登校になっており、何か解決できないか」という相談を受けたことがありました。
私は大学を卒業してから中学校の常勤講師の経験があったので、社長は私に相談してきたのです。
講師の時、生徒からいじめの相談を受けたことはありましたが、その時は思うように解決することは出来ませんでした。
そのため社長には、「地域でいじめ問題に取り組んでいるところがあるでしょうから、そこに相談するのが良いと思います」と答えたのです。
結局、社長は、お嬢さんを転校させることで解決を図ろうとしましたが、不登校は改善しませんでした。
転校した学校は真摯に対応したそうですが、しばらくして大変な事件が起きました。社長の奥さんが思い余って、お嬢さんの首を絞めてしまったのです。
事件が起きてから会社の外ではマスコミが社長にインタビューしようと構えており、大変な騒ぎになってしまったのです。
私が相談を受けた時に、しっかりと対応していれば、お嬢さんが命を落とす事件にはならなかったかもしれません。
◆いじめで子供を亡くした母の悲しみ
私をいじめ問題に取り組ませたもう一つの体験があります。
私は社長のお嬢さんの事件かあってから、いじめ問題を調べるようになり、高1の男子生徒をいじめでなくしたお母さんに、群馬県まで足を運んで直接話をお聞きました。
お母さん自身はショックで外出もできない状態でしたが、母のなんともやるせない悲しみを感じました。しかし、どんなに私が話を聞いても、失われた子供の命はもう戻って来ません。これが現実です。
◆いじめの相談を受ける
しばらくして3学期が始まったころ、私のブログを見た中学生のお子さん(仮にA君とします)を持つお母さんからいじめの相談を受けました。
相談は、A君が仲良くなった2人(B君とC君)から下校時に暴行を受け「学校に来ないとなぐる」という脅しを受けているというものでした。
お母さんの話では、A君は殴られケガをして病院にも行きましたが、リーダー格のB君を恐れ、「謝って貰わなくても良い」と先生に伝えていたのです。
私は、お母さんに「学校にどうしてもらいたいか」を聞くと、A君は、特別クラスで自習をしているので、「普通にクラスで授業を受けられるようにしてあげたい」ということでした。 (詳しくは、次回説明)
私は、この時「絶対にいじめを解決する」と強い覚悟を決めました。
当時、私は福島県に住んでおり、相談者はA県です。足を運ぶ余裕はありません。最後の最後、学校と交渉するときは足を運ばなくてはと考えていましたが、結局すべて電話とメールで相談に応じました。
私は、いじめを解決した経験を持つ方からアドバイスをもらいながら相談に応じましたが、そうしたパイプがあったことは私にとって大変心強かったのです。
これがなければ、「解決する覚悟」だけがあっても解決することは困難です。
◆いじめを解決するために一番大切なことは何か
いじめを解決するために一番大切なことは、「親が子供を守る覚悟を決めること」です。それが定まらなければ、こちらがいくら助けてあげようと思っても、なかなか解決できません。
実際にA君もお母さんに話をしない状況が続いていて、親子の絆が結ばれるまで1ケ月半かかりました。
とにかくお母さんには、「子供を守る覚悟を決める」ことと、子供にも「絶対にお母さんがあなたを守る」という思いを伝えることが大切だと言い続けました。
その間、A君をいじめていたC君から自宅に電話がかかってきたり、自宅に訪ねてきたりしており、A君は外出を怖がり、家に閉じこもりの状態が続きました。
(つづく)