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鹿児島県・馬毛島へ米軍空母艦載機のFCLP移転実現に向けて

文/幸福実現党 鹿児島県本部 副代表 兼 HS政経塾 4期生 松澤 力(まつざわ・いさお)

◆賛否が割れるFCLP移転問題

統一地方選後半戦として4月26日に鹿児島県・中種子町で行われた中種子町長選は、無所属新人の一騎打ちとなり、企業経営の経験を強調して町政刷新を主張した田淵川氏(53)が初当選しました。

田淵川氏は今後の抱負の中で、防衛省が近隣の西之表市・馬毛島に計画する米軍空母艦載機の陸上空母離着陸訓練(FCLP)の訓練場移転への対応について、以下のように語りました。

「町内でも賛否が割れているので、中立の立場で町民の意見を聞き、国から情報収集したい」(4/27 西日本新聞)

FCLP移転については、民意が分かれている状況です。

◆高い技術が求められる「空母への離着陸」

FCLPとは、空母出港前に必要な訓練であり、空母艦載機が空母に安全に着艦できるようパイロットの練度を維持するため、飛行場の滑走路の一部を空母に見立てて実施する着陸訓練のことです。

滑走路長が300m程度しかない空母への離着陸は高い技術を必要とします。また、現代の空母艦載機は昼夜を問わず出撃する可能性があり、そのため空母艦載機パイロットには夜間離着陸訓練も義務づけられています。

FCLP訓練は年間概ね2~3回となっており、1回当たりの訓練期間については10日間程度になっています。また、事前の準備・訓練などを含めると概ね30日程度となっています。

訓練は日中から深夜にまで及ぶこともあります。空母出港直前に訓練は特に集中して行われ、滑走路の周囲を複数の機体が旋回しながらタッチアンドゴーが繰り返されます。

◆検討が続けられてきたFCLP移転

日本では、アメリカ海軍第七艦隊の空母ミッドウェイが横須賀基地を事実上の母港とし、厚木海軍飛行場を艦載機の基地として利用するようになりました。

しかし1973年以降、厚木海軍飛行場でのアメリカ海軍の空母搭載艦載機訓練に伴う騒音問題が取り上げられるようになってきました。現在の空母搭載艦載機訓練は、厚木から1000km離れている硫黄島で行われています。

今後の在日米軍再編の一部として、空母艦載機の岩国基地移転が検討されています。

防衛省では、艦載機の岩国移転を視野に入れて、岩国から400㎞離れた鹿児島県西之表市・馬毛島にFCLP訓練を移転させることを検討しています。

馬毛島は、河川がなく地質は農業に適さないことや地勢が低く平らな島であることもFCLP訓練の移転検討につながっている点であるとみられます。

平成23年6月21日には、日米両政府が日米安全保障協議委員会(2プラス2)を開催し共同文書を発表しました。その中で、在日米軍再編の一環として馬毛島が米軍の空母艦載機離発着訓練の恒久的な施設の候補として明記されました。

◆馬毛島へのFCLP移転メリット――国防と日米同盟の強化

馬毛島へのFCLP移転検討については、米軍訓練施設の移転や規模拡大による軍事基地化への警戒、地域や自然への悪影響、騒音被害や不慮の事故への懸念など、住民の方々から移転反対の声も出ている現状です。

一方、私は、この馬毛島へのFCLP移転のメリットも冷静に把握しておくべきではないかと考えております。メリットの一つとして「防衛体制強化」があります。

FCLP移転計画の中で、防衛省は馬毛島に整備する、南西諸島の防衛体制を充実させる自衛隊施設の概要やFCLPの飛行ルートなどを明らかにしています。

また、自衛隊施設では、揚陸艇や輸送ヘリでの上陸や空挺部隊の訓練を行い、陸海空自衛隊の拠点とするほか、支援物資なども備蓄する予定です。

なお、自衛隊員宿舎を種子島に建設し、米兵の宿舎は馬毛島に建設することも明らかになっています。

中国が南シナ海のスプラトリー(南沙)諸島で着々と軍事施設の建設を進めている中、鹿児島県・馬毛島に自衛隊訓練基地・陸海空自衛隊の拠点や在日米軍の訓練施設があることは、鹿児島の離島にお住まいの島民の方々の安全確保や南西諸島及び日本全体の防衛にとって、大きな意義のあることだと考えます。

馬毛島での自衛隊・在日米軍の連携によって、日米同盟の強化にもつながることが期待されます。

また、もう一つのメリットとして「大規模災害時の体制強化」です。

今年5月29日には、鹿児島県屋久島町の口永良部(くちのえらぶ)島の新岳で爆発的噴火が発生しました。島民の皆様は、全島避難の指示を受けてフェリーで避難されました。

このような大きな災害が周辺で発生した場合にも、FCLP移転により、馬毛島は全国の陸海空自衛隊が集結・展開する拠点となる予定です。特に周辺住民の方々には、非常に心強いことだと考えております。

今回は、鹿児島県・馬毛島へ米軍空母艦載機FCLP移転の実現に向けて書かせていただきました。実現に向けては、さらに努力が必要であると思われます。移転反対を主張されている方々にも丁寧に内容をお伝えし、鹿児島、そして日本の未来の平和実現のために、今後も活動して参ります。

松澤力

執筆者:松澤力

幸福実現党公認 薩摩川内市議会議員 HS政経塾4期生

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