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「今世紀中に千人の天才を出そう」という国家的気運を!

文/幸福実現党・秋田県本部副代表 三國佑貴

◆ギフテッド(Gifted)とは

Gifted(ギフテッド)は、一般的には、英才児、天才児、飛び級ができるような賢い子供と認識されることが多いですが、本来は “神から与えられた天賦の才能”を意味します。

強い個性と、創造性、様々な分野への異常な好奇心を持つギフテッドは、多動性障害(ADHD)自閉症、アスペルガー症候群、広汎性発達障害などと誤診されてしまうケースが多くあります。

そして、障害児として認定され、まったく必要のない薬が処方されます。さらに、学校の中でも“異端”の烙印を押されてしまい、本来、可能性のある子供たちの芽が摘まれてしまっている現状があります。

特別支援教育=障害児教育という認識が、日本では一般的であり、才能が欠けている“谷”に目が向けられる一方、その裏側に隠れている“峰”を見出してあげ、伸ばしていくことに対しては、あまり目が向けられていません。

◆ギフテッド(Gifted)の実例

「世界の発明王」として名高いエジソンや、相対性理論を発見したアインシュタインも、アスペルガー症候群と分類されていますが、ある方面への天才性が、他の機能を封じ込めている場合もあるため、一概にそうであったと言い切るのは浅はかです。

金澤翔子さんというダウン症の書道家が、世界を股にかけて活躍を続けています。

奇跡とも言える筆力に溢れた作品の数々は、多くの人に生きる希望を与え、鎌倉・建長寺、奈良・東大寺を始めとして、全国各地で個展が開催されています。福島県いわき市においては、東日本の復興を願って、美術館が開設されました。

金澤翔子 東大寺席上揮毫 「華厳」
https://www.youtube.com/watch?v=tWSJXV3y2cQ

翔子さんの書道家としてのひたむきな努力に加えて、母である金澤泰子さんの、無前提・無条件の愛情が、翔子さんのギフテッドとしての才能を開花させています。

三重苦を生まれながらに背負ったヘレンケラー女史を教育した、サリバン先生との師弟愛にも似たものを感じます。

◆特別支援教育(早期教育)に潜む利点と危険性

現在、アメリカにおいては、約200万人の子供たちが、天才児養成のための特別支援教育を受けています。

日本には類例のない、天才児教育法の制定(1978年)国立天才児教育研究所の設置(1990年)など、早期英才教育のための法律や機関が存在し、国家として、多くの成果をあげてきました。

しかし、あまりにも早過ぎる英才教育は、周囲との軋轢を生んだり、努力そのものの意味を見失わせてしまったりして、子供たちの健全な心の成長を妨げてしまうことがあるため、注意が必要です。

子供たちには、知能の発達と同時に、人に対する優しさや、善とは何かを求める心、世界に対する愛、貢献や使命の大切さなどを、成長に合わせて教えてあげることが大切です。

天性の素質が開花するには、知能よりも、熱意や人格の影響が大きいことを知るべきです。

ただ、芸術や文化に関する領域において大成するためには、比較的幼い内に、ある程度、才能が開花するための環境を整え、種を蒔いてあげなければならないことは、事実としてあります。

◆「今世紀中に千人の天才を出そう」という国家的気運を

日本は、経済、国防、エネルギー資源の不足等、様々な面で、窮地に立たされていますが、いま、日本に生まれている子供たち、学生たちの未来の中に“最後の希望”があります。

今世紀中に、あらゆる分野で、大きな“出っ張り”を持った、千人の天才を輩出していくことを、国家プロジェクトとして掲げるべきです。

新しい軍事技術の開発と併行して、キリスト教文明圏を呑み込んでいくくらいの、ルネッサンス期を越える文化的・精神的高みを日本に創ることは、国防そのものです。

一度、“異端”という烙印を押されてしまった学生たちの中に、確実に、世の中を変えていく力が存在しているのです。

三國佑貴

執筆者:三國佑貴

青森県本部副代表

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