このエントリーをはてなブックマークに追加

世界を平和に導く「正しさ」を求めて

文/HS政経塾1期卒塾生 伊藤のぞみ

◆「インターネット規制」、揺れるヨーロッパと唱道する中国

フランスで起きたテロを受け、ヨーロッパ諸国でインターネットの監視や検閲を強化しようという意見が出てきています。

2001年に9.11同時多発テロが起きた際も、テロを未然に防ぐため、政府がインターネットを始め様々な通信手段を監視できるようにする動きがありました。

それを踏みこえて、「ヘイト・スピーチ」と目されるサイトを廃止することをインターネット会社に要請できるようにすべきとの意見もあります。

インターネットの監視・規制については、SNSで発信された情報がきっかけとなって起きた「アラブの春」以降、中国が強く推進しています。

ヨーロッパで起きている情報規制の流れが、イスラム圏への不信感と一体となって、中国政府が行っている情報管理の流れと合流するのではないか。かすかな危惧を感じます。

◆ポピュリズムは「多数派の専制」につながる

何が「ヘイト・スピーチ」であるのか、何がテロに結びつく情報であるのか、こういったことを客観的に判断するのは非常に難しいことです。

民主主義国家における情報管理は、「多数派による少数意見の封殺」につながる可能性があり、民主主義が本来目指している「多様性、複数性に基づく自由」ではなく、「多数派による専制」に結びつきます。

民主主義国家において、「何が白で何が黒か」を判断するのは、異なる意見を持った人間を理解し、考える力を持った国民であり、その判断をポピュリストによって構成される政府に委ねたときに民主主義が終わるのだと自覚しなければなりません。

◆多くの人を幸福にする『智慧』を求めて

今、人類にとって必要とされているのは、異なる意見を持つ人を受け入れる寛容の心を持つと同時に、人間として共通している点を再認識することです。

キリスト教、イスラム教、仏教、すべての宗教に共通する「黄金律(ゴールデン・ルール)があります。

「他の人からしてもらいたくないことはするな。してもらいたいことを行え」

自分が最も大切にしているものを穢されるということは、人間にとって一番辛いことではないでしょうか。

529年、東ローマ帝国皇帝ユスティニアヌスによってギリシャ哲学が禁止されると、多くの哲学者をイスラム世界は受け入れました。そのギリシャ哲学が12世紀に逆輸入され、トマス・アクィナスが構築したキリスト教の教義に大きな影響を与えました。

時代を超えて、地域を超えて、多くの人々の心を潤し、幸福にしていく『智慧』というものは必ずあります。そしてそれこそが人間にとって最も重要なもの、共通する立脚点なのではないでしょうか。

私たち幸福実現党はこの共通する立脚点に立ち、智慧の力によって多くの人々を幸福にしてゆきたいと考えています。

参考文献
『智慧の法』大川隆法著/幸福の科学出版
http://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=1377

伊藤 のぞみ

執筆者:伊藤 のぞみ

HS政経塾1期卒塾生

page top