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ロシアとの関係強化に日本、北海道の未来あり

文/幸福実現党・北海道本部副代表 森山よしのり

◆ウクライナ問題

現在、ウクライナ問題が勃発して以来、世界の世論とマスコミのほとんどは、「ロシア制裁」に動いています。

しかし、これをやってしまうと、世界が最悪の方向に流れていく危険が近づいていることに、世界の世論、マスコミの大半は気づいておりません。

クリミア併合などのウクライナ問題は、ロシア、EUなどの「経済的救済力競争」、つまり、経済的に厳しいウクライナをどこが救えるのかという問題ですので、これを、二十年以上も前の、東西の冷戦構造として捉えるのは、間違いです。

ここで、ロシアに、米欧から、厳しい経済制裁をかけ、そこに日本も参加することになれば、ロシアは中国と結びつかざるを得なくなります。

その中露に、イスラム諸国も入れば、新たな冷戦構造が確定してしまいます。米欧を中心とする西側先進諸国と中国・ロシア・イスラム諸国・北朝鮮(韓国)という図式です。

◆対米追従一辺倒思考からの脱却

今、世界で覇権拡大侵略主義を掲げるのは、中国のみです。この中国が『進撃の巨人』『遅れてきた帝国主義』として、世界に悪をなすのを、押しとどめるために、外交的には、中国包囲網を構築することが急務です。

日米欧露に、インド、アジア・アフリカ諸国、オーストラリアなどが結びついて、中国封じ込めを行うことが、日本および世界の平和を実現する基本的な方向です。

であるのに、アメリカのオバマ大統領のやろうとしていることは、新たな冷戦構造に、世界を逆戻りさせ、アメリカの没落と中国の台頭を一層進めてしまうことになってしまうのです。日本は、どこも護るところがなく、中国の覇権下に入っていく流れができようとしているのです。

このままでは、日本の未来は暗澹たるものしかありませんので、もう、戦後70年続いた対米追従路線を捨て、新たな国際新秩序形成に向けて、日本独自の世界戦略を構築し、普通の主権国家としての立場を取り戻さなければなりません。

そして、国際社会における正論を、堂々と他国とディベートを展開しながら、世界各国に向けて、大きな影響力を持っていくような大国へと脱皮していくことが急務です。アジアの盟主としての日本の立場を高めていかなくてはなりません。

そのためにも、国として、自虐的歴史観を見直し、また、アメリカにも、日本に対する歴史観の誤りを糺させ、また、先の第二次世界大戦における、日本の戦いの正当性、逆にアメリカや欧州の人種差別、植民地主義をなくさせるという非常に先進的な人道主義が根底にあって、自国の防衛と、アジア諸国民の解放という正当な理念のもと、戦ったという事実を認めさせる必要があります。

(1)対米追従路線を捨て、戦後レジームからの脱却、新たな国際新秩序形成への国論の確立
(2)経済の成長
(3)防衛力の強化。

こうした施策が急務であります。そうでないと、現在、ウイグルで中国政府の抑圧に苦しんでいる方々の暴動が頻繁に起きておりますが、その姿は、明日の日本の姿であるという恐ろしい未来が待っています。

◆日本とロシアの関係強化で新秩序形成を

まずは、ロシアと平和条約など、関係を強化する方向に、日本の外交の舵を取っていくことが必要です。今の、ロシアとの関係強化は、日本にとって数多くの問題の解決、国益の増強をもたらします。

そして領土問題。ロシアは、侵略主義ではないのかという国際社会からの疑念を晴らすべく、それと反対のことをやって、この苦境を打開しようと考えています。ここで、極東シベリア開発への相応の投資と引き換えに、北方領土返還を引きだせる可能性があります。

北方領土返還を実現し、シベリア方面に対する投資、それに付随して、今の、EU並みに、日本とロシアの国境の往来を自由にして、日本の企業も自由に経済活動ができるようにしていくことです。

また本土からサハリンに橋をかけ、さらに日本へのトンネルを通じさせ、海道経由で、東京、モスクワ間をリニア新幹線で結ぶようにすれば、新たな巨大経済圏が生まれて参ります。

このロシアとの平和条約締結と、交通革命を進めれば、日本、そして、北海道の繁栄の道もまた拓けて参ります。

そして、ロシアとの関係強化は、中国との尖閣諸島・沖縄本島への侵略行為、また、韓国による竹島不法占拠の問題、北朝鮮による日本人拉致問題も解決していくことができる可能性があるのです。

中国・朝鮮半島に対して、北方方面から軍事的圧力がかかることは、日本にとって、こうした諸問題を解決していく大きな影響力を持ち来たらす可能性があります。

戦後70年続いた対米追従の一辺倒の思考では、日本の未来は見えて参りません。日本国民は、勇気を持って、世界に対して、どのように貢献をしていくのかということを、真正面から捉えなおす必要がある時期に来たのではないでしょうか。

もう、戦後を終わらせ、新しい思考でもって、国際社会の新秩序形成に向けて動きだしていく時であると考えます。

森山佳則

執筆者:森山佳則

幸福実現党・北海道本部副代表

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