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安倍首相よ、経済合理性と逆行した財務省の脅しに屈することなかれ!

◆何のための増税なのか?

いよいよ安倍首相が消費増税を決意し、予定通り実行するとの各種メディアによる報道が支配的・圧倒的となってまいりました。

菅官房長官は「首相が決意した事実はない」と発言していますが、まるで選挙投票日前から自民党圧勝が決まっていたかのような選挙報道と同じく、もう増税は決まっているかの如き報道です。

消費税増税法の景気弾力条項に基づき行われた有識者による集中点検会合の結果、政府から発される発言、マスコミ報道等の推移を観察すると、「税と社会保障の一体改革」を目的に行われる消費増税は、必ずしも「税収増」が目的でなく、「増税」そのものが目的であるといわれても致し方ありあせん。

特に甘利大臣(内閣府特命担当)は、以下の内容を繰り返し発言しています。

「消費増税することによってもし景気が腰折れし、法人税などが減り、消費増税による増収分を打ち消してしまうようなことになったら元も子もない。税収が減ってしまったら元も子もない。そうならないように対策を打つ。」

その対策の一つとして、新聞報道によれば5兆円規模の財政出動を用意するといいます。5兆円規模の財政出動が必要ということは、消費増税が景気の腰を折るということを政府自身が認めているからに他なりません。

しかし、消費税を3%引き上げ(税収6兆円相当)、その内の5兆円相当を財政出動するなら、「社会保障のための増税」ではなく、「バラマキ利権のための増税」だと受け取られても仕方がありません。

◆財務省のマッチポンプ

もし、税収を増やすことを目的とするならば、幸福実現党が何度も主張しているように、消費増税を中止し、アベノミクスを成功させ、名目GDPを伸ばすことがベストなのです。

しかし、財務省は増税することそのものが目的であり、アベノミクスにブレーキをかける増税をわざわざ実施し、そのマイナス効果に対処するために財政出動するというのです。

例えて言うならば、アベノミクスで積み木を積み上げ、増税で積み木を倒し、補正予算でまた積み木をゼロから積むような不合理なことをやろうとしているのです。

筑波大学宍戸駿太郎名誉教授は、「アベノミクスの第一楽章は素晴らしかったが、(消費増税すれば)第二楽章で葬送行進曲のようになり、第3楽章は収拾不能となる」と消費増税がアベノミクスを殺すことを警告しておられます。(『ザ・ファクト』第2回「消費増税で大不況到来!GDPがマイナス6%に!」⇒http://youtu.be/fW5LpSpDUo8)

このように、増税が目的となっているが故に、経済合理性を無視している現状は、財務省が自分で火をつけて、自分で消火する「マッチポンプ」に過ぎません。

◆最後まで消費増税に異議申し立てる

政府は開き直り、消費増税を中止した時と延期した時の副作用と比べ、どちらがより副作用が大きいかというような議論を展開しています。

増税で景気が悪くなったとしても、それに対しては対策を講ずることが出来る。しかし、増税を中止して国債が暴落し、長期金利が上昇したらもはやなす術はないと国民を脅しにかかりました。

借金1000兆円という世界一のわが国の財政赤字、この赤字を解消する財政再建への意志を国際社会に見せない限り、国債の信用は失墜するというのです。

しかし、長期国債の金利は10年スパンで見ても低下傾向にあり、暴落する兆候は全く見られません。異次元緩和が発動され、一時的に長期金利は上がりましたが、現在は低下傾向にあります。

国際社会の信用は、勤勉な日本国民の力による繁栄・経済成長により得られるものであり、国が徴税権力を行使して国民から収奪する増税によって得られるものでは断じてありません。

収入が上がらず、電気代等光熱費、社会保険料等の負担が増え続けている今、納税者たる国民は決意しています。消費増税され、物価が上がったら、生活を切り詰めてでも消費を抑えると。

これが消費不況の原因となることがひとり分からないのが税金を食べている側の人たちのようです。

今こそ、納税者たる民間の経済感覚でもって「庶民の心が分らなくなっている政治家・財務官僚」を糺すべき時です。

幸福実現党は9月18日(水)、首相官邸前にて集会を開催し、全国より集まった「消費増税の中止を求める署名」(総数14万1712名分)を安倍首相宛てに提出いたします。ぜひ、皆さま、ご参加ください!⇒http://info.hr-party.jp/2013/2178/

幸福実現党は、最後の最後まで、消費増税に強く異議申し立てて参ります。(文責・岐阜県本部政調会長 加納有輝彦)

加納 有輝彦

執筆者:加納 有輝彦

岐阜県本部政調会長

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