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いじめ問題の根本的解決は、「宗教教育の復活]から

◆「いじめ防止対策推進法」の施行

6月28日に成立した、「いじめ防止対策推進法」が9月28日に施行されました。10月11日には、具体的な運用を定めた「いじめ防止基本方針の素案」が提示され、各県でも取組が進められています。

福岡市教委では、漫画やイラストを使い、いじめ問題にどう向き合えばよいのか、「いじめ防止対策推進法」とはどんな法律なのかを分かりやすく説明した冊子を全児童生徒に配布する予定にしています。

◆法律成立の経緯

この法律は、あるいじめ事件が誘因となり成立しました。それは、2011年10月11日、滋賀県大津市の中学2年男子が、いじめを苦にして自殺した事件です。

事件が大きく報道されたことにより、学校や教育委員会などの教育界にはびこる隠蔽体質や「加害者にも人権がある」と言って、善悪をはっきりさせない左翼平等主義体質、さらには、再三の被害届を受理しなかった警察の問題も明るみになりました。

そこで、市長直轄の第三者調査会が設置され、これまで異例とされた警察の強制捜索も行われ、初めて真相が解明されたのです。

◆本法律の意義

今回、法律の制定により、

(1)加害生徒に対する出席停止などの懲戒処分。
(2)重大ないじめは、警察と連携し対処すること。
(3)重大ないじめの自治体、文科省への報告義務。
(4)各学校でのいじめ対策のための組織常設等

が課せられ、いじめの防止を学校の責務として明確化し、いじめ防止策を法律で義務付けたことには、大きな意義があります。

◆問題点

しかしこの法律によって、大きな成果が得られるとは考えられません。何故なら、根本的な解決にはなっていないからです。

いじめを解決するべき1番の責任者である教師や学校、教育委員会が隠蔽した場合の懲罰規定がありません。(ちなみに、大津市のいじめ事件で隠蔽していた担任は、数万円の減給が1か月のみという軽い処分でした。)

これでは、隠蔽はなくならないでしょう。そして、現在の善悪さえはっきり教えない道徳教育をいくら重ねても、「いじめをすることを恥ずかしい」と思える倫理観や情操は十分には養われないでしょう。

◆「いじめ問題解決」には、宗教教育の復活が必要

法律で縛るだけでなく、法律の奥にある法哲学のさらにその奥にあるもの。つまり、仏神から観た「正義とは何か」を教えなくてはなりません。

戦後GHQの日本弱体化政策により、宗教教育が廃止されました。唯物主義左翼教育の結果、教師でさえ、善悪の判断が弱くなり、いじめや学級崩壊等の問題が山積みとなっているのです。

お互いの利益、争いを超えて、尊敬できる存在を知り、その仏神の目を常に意識して生きる子ども達に育てる宗教教育。これなくして、いじめ問題の根絶、根本的な解決はできません。

公教育の立て直しは、「教育基本法」の「教育の目標」(第二条)である「真理を求める態度を養い、豊かな情操と道徳心を培う」ことから、つまり確言すれば、「宗教教育の復活」から始まるのです。(文責・幸福実現党福岡県本部副代表 よしとみ和枝)

よしとみ和枝

執筆者:よしとみ和枝

幸福実現党 福岡県本部副代表

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