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「一億総活躍社会」とは「一億総隷属社会」の言い換えだ!!

文/HS政経塾・スタッフ 赤塚一範

◆安倍首相の経済政策失敗の原因

第2次安倍政権の誕生から丸3年です。成功したかに見えたアベノミクスは現在、マイナス成長を隠すのに必死です。安倍首相はどこで間違えたのでしょうか?

実は、安倍首相の目指す「一億総活躍社会」とは、「一億総管理・統制・隷属社会」のことであり、首相は市場経済の意義を全く理解していないということに問題があります。

当初成功した「大規模な金融緩和」は正しい政策ではありましたが、比較的市場への介入度合が強い緊急時の政策です。

それ以外で行なったものは、消費増税、賃上げ要求、見せかけの減反廃止、マイナンバー、介護離職者ゼロなど統制色の強い新三本の矢、携帯料金体系への必要以上の介入、軽減税率の導入など、市場に対する管理統制の度合いは増すばかりです。

◆企業家の自由を保証することが経済を発展させる

管理・統制はなぜいけないのでしょうか?それは、まず企業家の自由を阻害するからです。

シュンペーターは、経済発展の本質は、企業家による本源的生産要素である土地と労働の使用方法を変更すること、つまり古い生産様式からまったく別の新しい生産方式へと生産要素を移動させること(新結合と創造的破壊)にあると看破しました。

例えば一昔前ではポケベルが流行っていましたが、今はその生産は廃れ、携帯へ移り、さらにはスマートフォンが流行るようなものです。この企業家の機能を活性化させることで「ジョブクリエイション」が行われ、本当の意味で「一億層活躍社会」になるのです。

◆規制は腐敗を生み政府への隷属を強化する

しかし、経済への管理・統制の強化は、経済を発展させないどころかさらに悪い結果をもたらします。

それは、自由経済では、「富への道」はイノベーションを起し消費者により多く尽くした人に開かれるものだったものが、統制社会では政府との交渉やコネを作ること精通することが「富への道」となるからです。

そして最終的には腐敗と隷属した国民だけが残ります。これは究極の規制国家である北朝鮮や中国の腐敗ぶりを見れば明らかでしょう。

◆政府に財産管理を任せる事(所得の再分配)は、隷属への道

政府が、人々から失業の恐怖、将来の不安を取り除くことは大切ですが、それを政府による管理・統制で行おうとしてはいけません。管理を受け入れることは自由の放棄だからです。

マイナンバー制度を見れば、人間に生涯変わらない番号を割り振り、コンビニの商品のように人間を管理しようとしています。

それは人間そのものを商品として扱った奴隷制度そのものではないでしょうか。コンビニの商品や奴隷には自由はありません。

マスコミや一部識者は、『格差の是正』をまるで『絶対的正義』のように煽っています。

マイナンバーや軽減税率もそのような思想から作られています。しかし、政府に財産を管理する権利、つまり「所得の再分配」を認めてしまうことは、国民の上に、政府という主人を作ることに等しく、まさに国民は奴隷のように支配されてしまうのです。

◆自由の重荷から逃げると悪魔がくる

確かに、自由を行使することは楽な道ではありません。自由には、自らの責任において判断しなければならないという重荷が代償としてのしかかってきます。

将来に対する不安が強く、希望が持てない時、それらの重荷から逃げたくなり、政府に頼りたくもなるでしょう。しかしそれは、自らを牢屋の中に閉じこめる行為と等しいのです。

人々が現在ある市場秩序への不信や不満、将来への絶望を感じ、自由を政府に手渡した時、歴史上しばしば現れたものは、独裁や全体主義という悪魔でした。

◆経済至上主義を超えた倫理観が自由を活かす

一方、市場経済も万能ではありません。市場を生かすには、社会を構成している国民性も重要です。

市場経済は、自分の好みを商品の購入という形で表明し、民主主義と違い全く死票を生まないことから、完全な民主主義とも言われます。

しかし、経済至上主義では、本当に国民のためになる商品ではなく、売れればものは何でも良いと言うことになります。

例えば、ヘアヌードが掲載された週刊誌を小学生でも簡単に見ることができたり(現在は多少違う)、個人を攻撃したり嘘の記事を平気で載せたり、無責任な発言をしたり、一部の良識派を除き、多くのメディアは言論の自由を盾にやりたい放題です。

これらは経済至上主義の害悪と言えるでしょう。これを克服するためには、生きている間が良ければいいという考えではではなく、「神様が見ている」「神様から見て正しいことは何か」と言った宗教的観点が重要となってきます。

こういった強い倫理観を持った国民が自由を行使することでより良い社会ができるのです。

安倍首相は、まず、国民に自由を行使することの大切さと難しさを訴え、管理統制をやめ、自由な社会を作り上げていく方向に舵を切るべきです。

赤塚一範

執筆者:赤塚一範

HS政経塾スタッフ

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